2つほど書いておく


http://d.hatena.ne.jp/eshek/20070215#20070215f1
あたりを見て。

懇談会に関して、あくまで「歴史的資料」として2つほど知るところを書いておく。


(1)名刺について

懇談会への出席が決まったとき、泉さんから名刺を持ってくるように言われた。その内容は、「公党の代表が出席しますから、BigBangさん、名刺を求められる可能性がありますので、用意しておいてください。党のほうが(民主党本部の警備上のことだと思った)うるさい可能性があるので」というものだった。私は、この場合当然実名の名刺の提示が求められているものだと受け取った。身分(身分証明のこと)を明らかにしなければならないと受け取ったのである。それまで一度も本名を出したことがなかったので躊躇したが、泉さんの言うことも、もっともだと思い、実名の名刺を提示した。
泉さんが他の出席者にもそのような伝え方をしていたかどうかについては知らない。ただ、後から「泉あい」というのが実名ではないと聞き、何だ、それなら自分も仮名の名刺を出せば良かったと忸怩たる思いがあったのは事実である。この話はエレニさんに対して、したことがある。後になって、ネットに自分の実名がばら撒かれたときだ。


ほかの出席者が名刺について、事前にどのように理解していたかは知らない。





(2)ヤメ蚊さんのこと

つまり、「民主党に対するインタビュー」を泉さんが持ち出し、それだったらブロガーの人を集めて話そうよ、でもテーマが散漫すぎるとアレだから、ちょうど時期的に「国民投票法案」をテーマにしておこう、という流れ。ただ、それを突っ込んだのはヤメ蚊さんだけで、それもヤメ蚊さんが自説を述べたりもしたけれども本質的に「民主党の考えを聴きに行く」場所だった。だからこそ、徳力さんが民主党のネット利用について訊ねたり、弾さんが資金をどうするのかと尋ねたり、というわけで、決して「陳情の場」ではなかった。

松永さんは上のように述べている。その見方が大きく違うとは思わないが、当日は「憲法改正国民投票法案」について論じると私は理解していたし、泉さんからもそのように聞いていた。俄勉強で、民主党のこの件に関する政策をおさらいしていったほどである。ただ、泉さんもこの件に関して詳しくなかったようで、事前に少し当日の進め方はどのようにするのか、と聞いたところ、自分では自信がないので、専門家のヤメ蚊さんに前半は司会をお願いする。と言っていた。


したがって、ヤメ蚊さんは、事前に進行を泉さんから託されていたので、当然にテーマについて言及したのであり、「突っ込んだ」というのとはちょっと違うと思う。ところが、このテーマに関する、ヤメ蚊さんの詳細な質問は、早々と民主党側から中断された。1人の人の話を聞くのではなく、できるだけ大勢のブロガーの話を聞きたいというのが、その理由であった。
事前に泉さんから進行を託されたヤメ蚊さんにしてみれば、意外な思いがあったと思う。このあたりのニュアンスは、当日の記録を何人かがとっているので、読めばわかると思う。


印象としては、泉さんと、民主党側の窓口である大塚代議士との意思疎通が、ほとんど出来ていなかったという印象がある。名刺の件もそう。私は殆どの時間を「憲法改正国民投票法案」について、ブロガーの意見を聞く場であると思って、参加した。政策に関して意見を聞く場だと思っていたが、出席してから民主党の様子からして、違うのだとわかった。ヤメ蚊さんの進行が早々と頓挫してからは、「ネットと政治」のような「雑談めいた」話に流れた。(という印象を私は受けた)このあたりも記録から読めるだろう。

事前の泉さんや私の理解がどうであれ、このヤメ蚊さんに対する姿勢を見れば、民主党が「陳情の場である」と考えていたとは思いにくい。むしろそうした場になることを避けようとしていたと思う。これもその場に行ってわかったことであるが。


あ、2つと書いたがもう一つだけ。

BB氏の件は差別意識の問題ではない。不用意に「公共の福祉」という概念について間違った使い方をしているから否定しただけ。公共の福祉は目的ではなく手段なのにねえ。

松永さんが、何をこだわっておられるのかわからないが、公共の福祉は「目的である」とか、「手段である」とか、そういう単純な話ではない。まして「目的」であると私が理解しているというのは、完全に松永さんの勘違いである。私の理解としては、http://d.hatena.ne.jp/BigBang/20070214/p1に書いたとおり。自由の制約に関しては、諸説あることを考慮されよ。以上である。


★なお、ブロガー懇談会の議事録に関しては、何と言ってもAaさんのものが一番細かく、かつ正確であると思う。
http://blog.so-net.ne.jp/tracker/2005-11-03